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TCB Jeansよりオーダーしていた20sジャケットが入荷となりましたのでご紹介させて頂きます。サイズ表は最後の写真に載せています。下記TCB公式オンラインストアより抜粋した文章になりますのでご確認宜しくお願い致します。
●Prologue
2021年、Victor Fredbackと一緒に作ったOlympicモデルを発表させて頂いて少し経った時でしょうか。1通のメールが私に届きました。
「こんにちは!リーバイスのオリンピックモデルプロダクト、とても興味深い物でした(^^)そこでなんですが、当方所有のデニムも同じ様な視点からプロダクトにしたら面白いのではと感じたので連絡させて頂きました。」
何通かのメールのやり取りで凄い人なのはすぐに分かりました。ただし本当にお言葉に甘えて良いのか?っていう葛藤が有ったので、その旨を率直に伝えると『日本にせっかくあるなら、日本の物作りで活かしてもらえたらと思いまして!』とのこと。
だったら、御言葉に甘えてこの方の気持ちを裏切らない物を作ると決心し、作り始める事になりました。このメールを私に送って頂いた方が気になりますよね?お名前は「古泉さん」25年程前からVintageを集められているコレクターさんです。私との会話で出てきた事も有りますし、小泉さんがHailmary Magazineで特集された時にも見かけたこの言葉。『いつか私のコレクションを触れて貰う機会を作りたい。』『人と人との繋がりが奇跡的に運んできてくれた物ばかりですから、自分も後世にバトンを受け継ぐ役目を担っていきたいと思っています』と書かれています。
この“後世にバトン”というキーワードは、私も40を過ぎたあたりからよく強く意識する様になり、言葉に発する事が増えた気がします。このスペシャルなプロダクトを再現させて頂く事により、Vintageを後世に繋ぐ。ジーンズを作る技術を後世に繋ぐ。この二つの夢に、少しでも近づけられればと思います。
●Sewing&Details
20’sの頃は、まだ襟に角度が付いておらず四角になります。着用すると、ワイドスプレッドに横に広がるのが特徴です。襟の生地の目方向も20’sと40’sで違いがあり、20’s→生地に目に対して垂直で裁断。40年代後期→生地の目に対して水平に裁断となっています。新品時には違いに気づけませんが、色落ちと共に後々浮き出てくるディティールです。因みにこの20’sJackeの襟は、生地を捲らないと見えないですが耳使いになります。
20’sに使っているボタンは、501で言う所のボタンフライに使われる小さなボタンが採用されています。それ以降は現在と同じ大きさのボタン。大戦期は月桂樹のドーナツボタンになります。プリーツを留めるスクエアステッチも、ボタンとの位置関係も年代でバラバラです。
20’sはとても細い四角、大戦期は一気に大きくなり、大戦期以降はまた20’sの頃の小さく、細い形に戻ります。ボタンとの位置関係も異なりますし、個体差はあれど、このディティール一つ見ても面白い所です。
ポケットを付けるのはどの年代も二本針ミシンを使っていると思われるのですが、20’sは角を止まらずに回るため内側の軌道が無理矢理になっています。でも、このステッチの乱れがこの年代の魅力ではありますね。TCBでも、右下のコーナー部分の外側のステッチは少しだけ縫い糸が下側にはみ出しています。
フラップも面白く、20’sは丸く、それ以降となると角が出ます。縫い方も20’sの頃は1本針で縫われています。大戦期になると、二本針でポケットとフラップの糸を切らずに一気に縫製されますが、この頃はフラップとポケット縫いで別工程ですね。こんなところからも、年代が浅くなるにつれて縫製工程がどんどん合理化されていく様が見て取れます。20’sのフラップ裏は、表と同じ生地。30’s以降のフラップ裏はライトオンスになります。30’s 〜50’sくらいのフラップは、表地と裏地の縮率の違いから、フラップが反り返っている個体が多いのですが、こちらは綺麗なままですね。
Lilyバックル仕様です。こちらも錆が出てくれば、ビンテージ同様経年変化も楽しめます。ビンテージのシンチ部分の形状や縫い方も少しづつ違います。この三角形の縫製箇所の大きさや、形、その裏側の構造も、ビンテージと同様の仕上げを行なっています。
●Cut&Sihouette
サイズ34〜38は、背中の継ぎは無し。サイズ40以上は、俗に言うT-Back仕様となります。カフスは内側・シンチバック付きのバックルスタイルもあり、ワーク感が漂います。TCBでは、ジャケットの再現時には意図的にシルエットは現代風に変えています。ですが、元々のビンテージにおけるシルエット差を少し反映もさせています。20’s Jacketにおいては、袖付は肩に対して並行になっている為、アームホールに余裕があり、いい塩梅の野暮ったさ。また、着丈もその他ジャケットよりも短めのシルエットなので、ゆったり大きめに着るのも良いモデルです。
●Fabric
今回の20’s Jacketは、今まで販売をしてきた30’s Jacketの後継品番的な位置付けです。パンツでいうと、20’s Jeansと同素材での生産になります。TCBでも、様々なブランド、モデルの生地をリプロダクションしてきましたが、このビンテージ生地の色落ちの色落ちの近似性で評価するならば、このTCB001という生地は最も良い出来の一つだと考えています。着心地を損なうほどのヘビーオンスでもなく、腕のハチノスが入りにくいような柔らかすぎる生地でもなく、インナー使いもアウター使いもしやすいちょうどいい塩梅です。生地の味付けも、やり過ぎた脚色はしていませんので、ビンテージらしい良い生地感です。
TCB井上が、米綿の種類から指定して作った別注生地。緯糸も撚り別注を掛けたので、綿の時点でTCB8Bという品番がついています。通常、耳部分は糸10本分くらいの幅ですが、このTCB001生地は18本使いの太い白耳です。
緯、縦共にメンフィス綿 100% タテヨコ8番の12.5ozの特注生地となります。機屋さんでは、どの生地を今織っているかの判別のため、生地自体のメモが各織り機に貼ってあります。こういった古い力織機では、丸一日稼働させて、50m巻き1反(ジーンズ16本程度)くらいの量しか織れません。古い機械なので、そもそも機嫌よく1日動いてくれない日も多いそうです。ガシャンガシャンとけたたましい音を鳴らしながら少しづつ織られていく様を見ると、いつも嬉しい気持ちになります。
●Sizing
TCB他モデルと比較すると、ゆったり目&着丈も少し短めですので、よりボックスシルエットに近い、昔ながらの表情も残るシルエットです。
他ジャケットのサイズ感を元にサイズ選びをされる場合は、
50's Jacket、S40's Jacket→1サイズアップ
Two Cats Blouse→同サイズ
Cat Boy Jacket→1サイズダウン
くらいがお勧めです。肩幅、身幅など新品時の寸法のみで考えれば、50'sやS40'sと同等くらいの大きさ感ではありますが、20's 生地は縮みが起こる傾向が強いので、将来的な縮みを見越した少し大きめサイズがお勧めです。